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12月, 2023の投稿を表示しています

I Write and Sing a Christmas Song about a MAN in Sankt Petersburg with REGRETS

  こうしてKANさんの作品を能動的に聴いたり見たりするようになると、日々のあちこちにKANの要素が散らばっていることに気づく、というのは少し大げさかな。  そういう要素がある、と私が感じるのは私の考えによるものだから、当たり前と言えば当たり前でもある。  例えばKANさんのファンじゃないにしても、『愛は勝つ』が大ヒットした90年代、テレビやラジオを聴くなどしていた人は、どこかで当時のKANさんの曲を聴いたりしていたと思う。私もそうだった。特にファンでもなく、むしろ 以前言及した ように『丸いお尻が許せない』というタイトルがサビの歌詞にもなって巷を駆け抜け、思春期の私の複雑な心を刺激したお兄さんに、好意を持てず、どちらか言うと避けたい人になってしまっていた私のような人にとっても。  KANさんがこの世界ではないどこか遠くへ旅立たれたというニュースを聴いてから、Apple MusicでKANさんの音楽を聴いていると、これ知ってる、これも知ってる、となって少し驚いた。90年代から、すっかり忘れ去っていた、実に30年前の記憶が、あらぬ方向から戻ってくるという、脳に一撃をくらわされたような感じになった。懐かしいのか新しいのか嬉しいのか悲しいのか訳の分からない感情が溢れる。 ・REGRETS(1989年9月1日) ・言えずのI LOVE YOU(1992年3月25日) ・KANのChristmas Song(アルバム「TOKYOMAN」1993年2月25日) ・MAN(1996年5月27日) ・Songwriter(1997年8月27日) ・サンクト・ペテルブルグ(1998年2月5日) ・桜ナイトフィーバー(2015年2月25日)  Apple Musicを聴いていて、知ってる!となった曲を挙げてみたが、やっぱり90年代が多い。これらの曲から、KANさんが影響を受けたであろう人や音楽だけでなく、KANさんが影響を与えたであろう人や世界が見えてくる。私自身のその当時の記憶も混ざる。ああ、これは感動、というものなんじゃないかな、とか他人事みたいなことを思った。 ********   京都大学 情報学研究科の神谷教授の研究 について読んで、ふと思った。人の死とは何か、とか。人は生きている人とコミュニケーションができる。言葉や身体を用いることがほとんどだけど、行動には脳波の変...

またまた、KANのこと

 自転車に乗るのが好きで、20 kmくらいなら自転車で行きます。コロナがはやってから、それよりさらに遠くてもまあ自転車で行こうか、という感じで過ごしてきました。とはいえ、歳が歳なので、最近は少し控え気味です。  普段、自転車で通っていて面白いなと思う場所が色々あるのです。その一つが、東急の世田谷線っていう軌道線がありますが、その山下駅のそばの踏切を横断する時です。駅舎のすぐそばに踏切があるので、駅の中を自転車で歩いてる感じがするのです。軌道線だから、プラットフォームも近くて、そのことがよりこの不思議な感じを強めていると思います。同じような感じで、西武多摩川線の白糸台駅も楽しいです(こちらは軌道線ではなく、鉄道ですが)。  それで、ここ最近の投稿のとおり、KANさんの音楽を、KANさんの存在を、中学生の時以来再認識し、30年越しにファンになろうとしていて、 タワレコ新宿店にCDを買いに行ったのです。私は Apple Music歴約5年で、これさえあればCDは要らないなと思っていたのですが、どうしてもKANさんのCDは改めてお金を出して入手したいと思ったのです。きっと、私の中のKANが平成で止まっていて、その頃音楽を聴くのはCDが普通だったからかなと思います。自分のKANのCDというものを持っていたいと思ったのだと思います。  前回の投稿にも書いたように、『プロポーズ』が一番好きな曲なので、オリジナルヴァージョンが収録されている「ゆっくり風呂につかりたい」を買いました。ブックレットにはその頃のKANさんが載っていて、風景も懐かしく、少し切ない感じがします。ページを進めていくと、どこかの駅のプラットフォームの写真が出てきました。 KANさんはそこにはいませんが、看板の一つがKANさんになっています。 駅のサインに「やました」と書いてあるのを見て、ハッとなりました。老眼が始まったらしく、即座に読めなくて、必死に目を凝らして駅のサインを読むと右側に「みやのさか」、左側に「まつばら」と書いてあります。いつも通る、あの山下駅でした。  そこにはKANさんはいないのだけど、数十年前のここにKANさんがいたのだと思うと、なんか胸の辺りがじんわりするような、そんな感じがしました。  再認識が遅すぎて、ファンになったときには既にこの世界にいないとか、なんとも切ない状態だと思いませんか。一...

また、KANのこと

  前回の投稿に続き、また、KANさんのことを書きます。突然KAN「さん」とか書いて、自分でちょっと違和感はあります。なんせ、小学校高学年の時に『愛は勝つ』の大ヒットをリアルタイムで体験し、小学生女子のノリでずっと「KAN」と呼んできましたものですから。だけど、ファンの方や交流のあった方が、KANさん、KANちゃん、KANしゃんなどど呼んでいるのを見て、さすがに呼び捨てるのはよくないと思うに至りました。  前回の投稿のあとも、少しずつApple MusicでKANさんの曲を聴いていて、タイトルで選んでいる(とりあえず、怪しいタイトルは後回しにしてる)ということもあるけど、どの曲もよく、(亡くなられたことを、悲しく思う気持ちや、懐かしい気持ちも、手伝ってのことかもしれないけど)彼の声は、この季節の冷たく澄んだ空気に似合うし、外は寒くても、心がじんわりと温まるかのような感じがします。  いろんな人が悲しんだり、懐かしんだりしているのを読んだりしていると、ふと私も一つ、KANさんのエピソードを知っていることを思い出しました。とはいえ、本当の本当に30年くらい前なので、正しい情報かはわからないですが…。   その頃、土曜日はラジオを聴く習慣があって、FM802をよく聴いていたと思います。ヒロT(ヒロ寺平さん)とKANさんが話していたか、ヒロTがただKANさんの話をしてただけかは忘れたけど、「I Love You」の「Love」の発音についての話でした。要約すると、  「はっきりしたラヴ」じゃなくて「(ロヴに近い、口をはっきり開けない感じの)ラヴ」と発音するのがかっこいい みたいな話だった。 海外のアーティストを例に挙げてたような記憶もある。それでその後、KANさんの曲をかけてくれたのかなんかで、確かにKANさんのLoveの発音が、言ってたとおりだって、当時、私も英語かぶれだったので、「あーわかるわかる、その違いに気づいてるとは、センスいいなあ」と思った記憶がある。何とも上から目線なのだが、当時中学の小娘だったので、許してほしい。  ちょっとKANさんとヒロTが言ってた「Love」とは違うのだけど、BritishとAmericanの違いを聴けるサイトがあったので、聴いてみてください。   English pronunciation of love

KANのこと

  KANが亡くなったということをXで知った。今年の3月にガンを発症したことを報告していたということだった。そういえばなんとなくどこかで読んだ覚えはある。私にとって、そのくらいの感じだった。訃報を聞くまで忘れてしまってた。  11月17日に、亡くなられていることが公表され、私もあらま、と思ってXでコメントした。と言っても、直接、死について述べたわけではなくて、私の好きなKANの曲をApple Musicを通してシェアする形で、 その曲に関する感想 を述べた。  私の中のKANはずっと『愛は勝つ』だった。もしくは『必ず最後にチキンカツ』だった。それが『丸いお尻が許せない』というタイトルの曲によって、当時、多感な時期の女子小中学生であった私にとって、「なんか好きになれないアーティスト」に位置付けられることになってしまったのである。また、同時期に『まゆみ』という曲もヒットしていたと思う。私の極めて個人的な事情によるが、この名前が好きではなくて(実の叔母さんの名前でもあるが、それは全く関係ない)、その「好きになれない感じ」が余計に増したのである。歌詞も読んだこともないのに、である。  約30年越しに、『丸いお尻...』の歌詞を読んでみて、やっぱりダメだった。私の直感は当たっていた。気持悪い。でも、当時の風潮(と呼んで、問題を小さくまとめてしまいたくないが)をすっかり表しているような、そんな感じがして少し懐かしくも思った。でもよくよく考えてみると、日本の男性のアーティストについては、その気持悪さを全く感じないような人はいないと思う。それが理由で、ずっと好きとか聴き続けるような人はいなかった。KANの影響を受けたと公言しているアーティストはたくさんいる。訃報の後、いろんな人が追悼していて、そんなところに交流があったのかと驚くとともに、KANの曲を今更ながらApple Musicで聴いて、この曲はあの曲に似てるなあ、みたいなことが多々あることに気づいた。  上述したように、小学生のとき、山田邦子の番組で聴いていた以外に自分からKANの曲を聴いたことはなかった。10年くらい前、まだApple Musicがなくて、手元にCDがなくて、あの曲聴きたいーみたいになった時、Youtubeがとても便利だった。その時にMr.Childrenの桜井さんがap bankかなんかのライヴでK...